・体幹体操実践編
今回はデイサービスの体操の中で基本的な体操ともいえる[体幹体操]の実践編をご紹介します。
・推奨される施設
椅子(車椅子可能)だけで今すぐできる体操なので、通所施設(デイサービス・デイケア)、各体操教室だけではなく、入所施設やショートステイなど比較的軽度な体操を行っている事業所にも幅広くお使いいただけます。
推奨される対象者
参加者は椅子に座ったまま体操を行いますので、どなたでも気軽に参加できます。
5分から15分ほど時間調整が可能となりますので、参加者の体力や身体機能に適した体操ができます。
姿勢の改善に効果的な体操なので、歩行器や杖歩行での姿勢が気になる方や、腰痛の改善・予防を目的とされている方へお勧めです。
・実際の様子
地域福祉交流センター(日高デイトレセンター)では集団体操の1つとして体幹体操を取り入れています。座位(背もたれ付きの椅子を使用)の状態で15分間行います。
体幹体操の進め方
体操を始めるうえで1つとても大切なことがあります。それは今から体操を始めるということを必ず参加者に伝えること!!
1「今から体幹体操を始めます!」
参加者全員に聞こえるようはっきりと伝えましょう。
2深呼吸
深呼吸をして背筋を伸ばします。
両手を組んで上に伸ばすやり方や、ラジオ体操の要領で腕を上げるやりなどが有効です。
3背中の運動(広背筋)
両手を真上に伸ばします(上腕と耳を当てる)次に、肘を曲げて腕を引き下ろしてきます。
4脇腹の運動(腹斜筋)
両手を頭の後ろ側へ回します。次に身体をひねります。
呼吸を止めずに行いましょう。
Point!背筋をまっすぐにし前傾にならないよう行うようにしましょう。
肩に痛みのある方は両手を腰に置きましょう。
5お腹の運動(腹筋)
背もたれを使い、両足を揃えて椅子に浅めに座ります。両手は胸の前に置きます。
息を吐きながら両膝を持ち上げます。
Point!顎を引きます。
難しい方は手を椅子に置くことで楽にできるようになります。
・体操のポイント
体幹体操はどなたにでも気軽に参加できる体操です。
ケアプランの目標やニーズにも対応しやすい体操です。
日常生活に結びつけて体操の効果を伝えることで参加者の関心や必要性に対する理解を深めることができます。
「腹筋がつくと、起き上がり動作が楽にできます。」「体幹部は姿勢や歩行バランスを改善する筋肉です」というように知っている動きや実際の動作を交え伝えるようにしましょう。
体幹の体操だけをやるのはちょっと不安という方は、足を使う体操の中に歩行時のバランス力として組み合わせたり、姿勢改善として立位での体操と組み合わせたりしますと参加者に効果を伝えやすく、また指導者もスムーズな流れを作りやすくなります。