にんじんと切り干し大根のナムル風
【材料 2人分】
にんじん…80g
切り干し大根(乾)…10g
にんにく…少々
Aごま油…小さじ1
A塩…1mlスプーン1/2 (1mlスプーン=小さじ1/5の容量)
【作り方】
1.にんじんは太めの千切りにし、茹でる。
2.切り干し大根はもみ洗いして汚れをとり、耐熱容器に入れ、水に15〜20分つけてもどす。
もどし汁ごとレンジ(600W)で2分加熱する。
冷めたら水けを絞り、食べやすい長さに切る。
3.にんにくはみじん切りにする。
4.ボウルにAを合わせ、1〜3を和える。
【栄養価 1人分】
エネルギー:48kcal
たんぱく質:0.6g
脂質:2.1g
炭水化物:5.0g
食物繊維:2.1g
塩分:0.4g
野菜量:46g
【ポイント】
◆香り豊かな低塩おかず
にんにくとごま油の香りが広がって、シンプルながら美味しい一品です。塩分控えめでも、この香りとにんじんの甘み、切り干し大根の歯ざわりの良さがカバー。
高血圧のかたでも安心して召し上がっていただけます。
◆食物繊維で便秘を予防
切り干し大根を副菜に使うことで、食物繊維を摂ることができます。
食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維がありますが、切り干し大根に多いのは前者です。
不溶性食物繊維は、腸を刺激して、食べた食品の腸内通過時間を短縮させます。
また、便の量を増加させ排泄を促します。これらの作用は、腸内環境を改善して便秘や腸の病気予防に役立ちます。
◆鉄分で貧血や疲れを改善
意外と知られていませんが、切り干し大根は鉄分が多い食材です。レバーなどと違い、脂肪やコレステロールはありません。
植物性食品に含まれる鉄は「非ヘム鉄」と言って吸収率が低いのですが、ビタミンCを一緒に摂ることで吸収率が高まります。
鉄は、赤血球の成分である「ヘモグロビン」を構成しています。ヘモグロビンの役割は、酸素を全身の細胞に運ぶこと。
ですので、鉄が不足すると酸素が細胞に行きわたらなくなって貧血になります。疲れやすくなるほか、頭痛や動機、息切れなどの症状が現れます。
「疲れが取れない…元気が出ない…」そんな時は鉄分不足かも?しっかり補給して症状を改善しましょう。
◆切り干し大根
秋冬大根を細長く切ってすのこに広げ、天日で干して作ります。天日でよく乾燥させることによって甘みと風味が加わります。
長期保存ができるのも良いところ。ストックしておくと煮物や漬物、炒め物などいろいろ使えて便利です。
調理するときは、よくもみ洗いしてもどし、水けを切ってから使います。
時間を短縮するなら、軽く水洗いをしてみそ汁の具に入れたり、ドレッシングやごま酢と和えたりもできます。
もどし率は約4.5倍。10gの切り干し大根を水でもどすと45gになります。
◆にんじん Carrots
日本で栽培しているものの多くは西洋にんじん(五寸にんじん)です。一年中出回りますが、11〜3月に収穫したものが味がよいそう。
皮付近には色素「β-カロテン」が豊富なので、皮は薄くむきましょう。
カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変化。ビタミンAは目や皮膚、粘膜の健康を維持する働きがあります。また、感染症を予防しますので、体力が落ちているかた、かぜに罹りやすいかたは積極的にとりたい食材ですね。
◆調理メモ
にんじんは切り干し大根と同じくらいの太さになるように切りましょう。
にんじんは茹でずにレンジでも加熱できます。ラップをかけて2〜3分程度です。
切り干し大根はひたひたの水でもどして下さい。もどし過ぎると風味が損なわれます。
◆デイサービスでの調理実習
にんじんのせん切りは、先に職員が見本を見せ、そのあとは利用者様にゆっくりと切って頂きました。和えるところや盛り付けもお願いし、最後に職員がバランスを整えました。
◆献立例
「ちらし寿司」、「豆腐のすまし汁」と合わせると、春の献立となります。