【ストレッチングインストラクター監修】平行棒や椅子で行う下肢のストレッチ&トレーニング
これからご紹介する運動内容は、ICTリハコンテンツの「4ストレッチ」に含まれる内容になります。
今回は、平行棒や椅子を使用した、立位で行う下肢のストレッチをご紹介致します。自立歩行が難しくなってきた方や、姿勢が崩れてきてしまった方などにお勧めの運動となります。
まず、平行棒や椅子の背もたれに両手でつかまり、片足を一歩後ろへ引いて、足を前後に開きます。前の足は膝を曲げて少し体重をかけ、後ろの足はなるべくかかとを床に近づけて膝を伸ばすようにし、後ろの足のふくらはぎや膝裏までの筋肉をストレッチしていきます。
この際に、つま先は内や外に開かないように、真っ直ぐ前に向けるようにしましょう。また、前の足に体重をかけた際に、膝があまり前に出すぎないように足の前後の幅を調整しましょう。そして、膝に痛みや不安がある方は無理をせず行いましょう。
ストレッチングの際の注意点は、反動をつけないように行い、呼吸は止めないように気を付けましょう。また、痛すぎない範囲で行い、気持ちよく筋肉が伸びている事を意識して行うようにしましょう。ストレッチの時間は、20〜30秒ほどかけて、ゆっくり行いましょう。
このストレッチを行うことで、ふくらはぎから膝裏までの筋肉を伸ばすことが出来ますが、下肢の筋肉がほぐれることで、膝の過度な屈曲が緩和され、姿勢の改善、歩行の安定、バランス力の向上などに効果的となります。また、血流も改善されることで、むくみなどの緩和にも効果的です。
また、このストレッチに腕の動きを合わせることで、更に、体幹の筋肉を意識し、バランス力の向上に効果的なトレーニング方法もご紹介致します。
先程のストレッチを行ったまま、後ろに伸びた足と反対の腕を斜め上にゆっくりと持ち上げていきましょう。その際に、片手で支えを持つことになるので、転倒やふらつきに注意しましょう。斜め上に持ち上げた腕と、後ろでストレッチしている足が、横から見た際に斜めに真っ直ぐ伸びるように意識し、手とかかとを遠くに引っ張ろうとすることで、体幹の筋肉を刺激していきます。腕と下肢を連動させて動かすことで、バランスのトレーニングにも繋がります。
ストレッチの秒数は、20〜30秒ほど行っていきましょう。もし、腕の動きもプラスしてトレーニングも行う場合は、15〜20秒ほど下肢のストレッチを行い、そこからさらに腕を持ち上げて10秒ほどプラスして行ってみましょう。合計が30秒ほどになるようにし、下肢を伸ばし過ぎないように気をつけましょう。
以上が、平行棒や椅子を使用した、立位で行う下肢のストレッチのご紹介となります。